永遠の出口

2006年9月13日 読書
ISBN:4087460118 文庫 森 絵都 集英社 2006/02/17 ¥580

ドラマ「女王の教室」は、この小説の
「黒い魔法とコッペパン」のエピソードからパクったモノらしいという。

そんなきっかけで興味本位で読んでみた。

確かに、これは盗用と噂されてもしかたないか、と思われるほど
台詞、モチーフが重なっている。
というか決定的でしょう。
小説全体としては似ても似つかないが
ここは正直に「女王」の脚本家は「原案」と宣言してしまってはどうか。

まぁ「女王」はさておき
小説自体は面白かった。
主人公・紀子の過ごした小・中・高の時代は
私自身の過ごしたそれとほとんどピッタリ重なっているので
その時代の空気がイタイほど分かる。
まるで自分のイタイ過去をさらされているような
おかしな感覚に襲われてしまうのだ。

主人公が中二のときグレかかるが、
そのきっかけに決定的な理由付け、excusesが存在しないことや
外野のフォローが空しく空回りしていること(おばさんからの手紙)
すべてはどんなことも自分の情けなさが原因であり
それもじゅうぶん自覚していること。

そしてただ

放っておいて欲しいこと。

理由なんか無い

すべてが醜悪に見えて許せないこと。

でも自分の非は棚上げしたいこと。

それらは見事に何にも昇華せずに宙ぶらりんに放り出されている。
そのあくまでドラマティカルな着地点を拒否したリアリズムが心地良い。

すくなくとも、同人まがいのBL的解釈をねらった青春小説よりは、静かに心のなかに不思議な波動を与えてくれる小説だと思う。

オススメ。
マングース付きは高いので通常版を購入。

んー主人公が海外行っちゃうと、どうしてこうもテンションさがっちゃうんでしょうか。

パリ編に入ってからはハッキリ言ってつまらないです。(バッサリ)

萌えな話もふたりがくっついてからは
ご自慢のチラリズムももう限界でしょう。

ね ら い す ぎ で 萎 え ま く り。

成人男女がカマトトぶりすぎて引きまくり。

これはクラ音楽漫画なんだからそうゆー視点は邪なんでしょうね。

唯一笑ったのは醸されたのだめカレー。
かわゆい「菌」たちに子らはすっかり「もやしもん」の虜になっちまったデスよ。

ゲストキャラに喰われたのだめちゃん…(遠い目)
早く千秋と別れて自立した方がいいって。

MAJOR 59 (59)

2006年6月17日 読書
様々な伏線を回収しつつある印象。
もうそろそろ最終章の予感、ですね。

トシのアシスト拒否して投げきる孤高の眉ムー、
めちゃかっこよすぎですた。

そしてトシの妹、美穂ちゃん登場。
普段は穏やかなのに
空気読まないS水にぴしゃりと言葉を返すあたり、やっぱ血は争えない(笑)。

これだけのドラマをこれからどう締めくくるのか、目が離せないなー。
ゴロー、明日のジョーみたいに命は尽きないよね?

できればS水にはこれまでの軽率な行動を反省して、
まず大人になる道を選んで欲しい(=別れて欲しい)。
まだ、19歳なんだもんね。
足引っ張り合うには早すぎるって。
読み終わりました。
海堂戦終了まで。

で…

どうしましょう。

た、田代に惚れてしまった

結婚するなら絶対田代がいいですって!(太鼓判
お金持ちだし?

わはは。
キャッチャー同士の応酬
「きみ、いいなりなんだね」「…!」
のくだりは萌えるというより笑うトコですよね?
本妻(田代)にライバル意識メラメラな小悪魔な愛人(トシ)、と言う構図にしかw

ほんと、田代いいヤツだよ。大好きだ。あんたの勝ち。名前無いけど(泣
絶対ゴロとグラウンドで再会して欲しい。

トシ萌えは海堂二軍時代までで終了しました。(取りあえず)

アニメの3rdシーズン製作は固いですが
天下のNHKアニメな為、江頭の陰謀はかなり薄味になりそうな予感…
他校への編入を邪魔したり、練習試合で致命傷追わせたりとかね。この辺は上手く逃げるな。
それにゴロがケガを押してかなりムリする描写もNHKコードに引っかかると思われ。

パターンとしては

?聖秀〜海堂戦、メジャー行き→終了
?前半:聖秀〜海堂
 後半:メジャー〜3A〜WBC→終了

が考えられます。

個人的には、聖秀で青春してる部分と、ゴロと育ての両親とのホームドラマが好きなので
?希望で、4thシーズンまで頑張って欲しいと。
でも、誰が見るアニメなんだーってことになるかもしれないけどね(苦笑)。

今日は取りあえず、コンビニにサンデー立ち読みにいって来まーす。

只今聖秀篇

2006年5月29日 読書
読んでます。
現在41巻。

これ以降は海堂戦終了までイッキ買いしたいのですが
書店に行ってもなかなか揃ってない(泣

飛び飛びで読むには少々辛すぎるんですよ。

トシがゴロにあまりにもツンツンしてて、見てて
ゴロー視点で非常に痛々しいのね。
あーそういえばこの子は元もとこういう性格だっけなーリトルの頃から、とは思ってみるのですが。

別にトシがあんまり出てないから聖秀篇はつまらないんじゃなくて、
むしろリトル時代のワクワクが蘇って面白い位なのよ(焼き直しとも言う?)。
人間的にかなり痛いゴローが、まっとうな人間に近づく大事なステップでもある。
これ読んでる人は、少なからずゴロに対してかなりのストレスを感じるはずなんだけど、
そのストレスは登場キャラが必ずゴロに突っ込み入れてくれるから、そういうところは胸がすく。上手いよね。

聖秀篇を読む人が少なからずテンション下がっちゃうのは
…きっと多くのメジャーファンは「ゴローのことが好きなトシ」を見たいからではないかと(苦笑)
私ももちろんそうな訳で…
だから42〜47巻はイッキ読みでカタルシスを得たい。
棚に並んだ大量のコミックを見て、旦那は呆れ気味ですが(^^;)

しっかし、一つの試合の描写に、約1年分の月日を費やすとは…
満田先生は偉大ですね。
病院の実力が客観的に分かる本です。
手術実績数などの具体的なデータが載っています。

まだまだ患者の立場は弱いです。
このたぐいの本を持って病院に行ける人は、
よほどの嫌われ者に違いありません。

ちなみに私の身内が亡くなった病院では
内科の手術実績がなんとゼロでした。

そのことについて、今の今まで全く知りませんでした。
表面的なケアはかなり行き届いた「良い病院」でしたが
治療の実力はほとんど期待できないレベルだったということですね。
担当医師を信頼して身体を預けていたのに
ほんとうにショックです。

転院はかなりの勇気が入ります。
田舎の狭い地域社会では、尚更、義理堅ければ義理堅いほど
病院の餌食になってしまいます。

検査を受けたら最後、そこが自分の墓場になるかも知れないんですよ。冗談抜きで。

この本のように、病院の情報開示が進めば進むほど、今後は病院と患者の間をつなぐ医療コーディネーターのようなものの役割が大きくなるんじゃないかな。
一日も早く、そういう日が来て欲しいと願うばかりです。
Harry Potter and the Half Blood Prince ネタバレ PART10
第6章    ドラコの回り道(Draco’s detour)
<その1>
ハリーは隠れ家の中という制限の中ではありましたが、あとの数週間をロン、ハーマイオニー、ジーニーと果樹園で2対2でクイディッチをしたりして何事もなく平穏にすごしました。
世間ではやはり殺人事件が起きており、時折ビルやウィーズリー氏がProphet誌が届くよりも早く、その事件の内容を教えてくれたりもしました。

ハリーの16才の誕生日は、以前よりも一層精気を失いやつれ果ててみすぼらしくなったルーピンの登場で雰囲気ぶちこわしに(涙)。
ルーピンによるとまたディメンターによる新たな事件が2件発生した、という。
北部の小屋の中で、アイガー・カラカロフの遺体が見つかり、それ以前から闇の刻印も見つかっていた。
ウィーズリー氏によると、シリウスの弟であるレギュラスでさえ、刻印されてから数日しか持たなかったのに、カラカロフは一年も持った。驚くべき事だ、と言います。

同じように、ダイアゴン横町でも事件は起きていました。
フロリアン・フォーテスキュー(アイスクリーム屋さん)。
オリヴェンダーの店。(魔法の杖店)。
ともに主人が行方不明。
魔法の杖は他でも調達できますが、オリヴェンダーが一流のお店なのです。(byルーピン)

誕生日の翌日、ホグワーツから書類と新しい教科書のリストが届きます。
ハリーはクイディッチのキャプテンに任命され、キラキラ輝くバッジを手に入れました。
ハーマイオニーによると、ハーマイオニーたち監督生たちと同様の特権を手に入れることが出来るらしい。
そのひとつは、特別な浴室を使うことが出来ること、らしい。

リストをみて、ウィーズリー夫人は早くダイアゴン横町へ出かけて必要なものをそろえなければ、と言います。
今度の土曜日、ウィーズリー氏を伴って出かけることに。
ロンは「アイスクリーム屋さんの棚の影から、例のあの人が出てきたりしないよね?」などと怯えてウィーズリー夫人から叱られてしまいます。
「じゃぁ私が代わりに買ってきてあげましょうか」
「やだ、フレッドとジョージのお店に行きたいんだもん」

土曜日の朝、みんな緊張している中、ビルがハリーにお金で一杯の袋を渡します。
ビルはハリーの代わりに、金庫にお金を取りに行ってくれたのです。
それも、通常はとても時間がかかるところを特別待遇で処理してもらったらしい。
ビルがいる間はフルールの相手をしなくていいのでみんなは助かっています。(笑)
お礼を言うハリー。
フルールは「この人ったらとっても思慮深いのよ♪」とビルの鼻をナデナデ。
その後ろでジニーはオエっという仕草をしてハリーは思わず吹き出しそうに。

その日はどんよりした雰囲気の日。
警戒態勢下のため、魔法省から調達した2シートのゴージャスな車が用意されます。
それはウィーズリー家のためではなく、「選ばれし者であるハリーの安全のため」なんだとか。
ハリーはaurorたちに大げさにガードされた状態での買い物は気が進みません。
ハリーはダンブルドアに言われたとおりに隠れ蓑コートをリュックに詰めて携帯しています。
やがてダイアゴン横町の「漏れ鍋屋」のそばで車が停車します。車はここで彼らの買い物が済むのを待つようです。
時間は2時間、とウィーズリー氏。
ハグリッドが現れます。相変わらずの骨の折れそうなハグを交わします。
「安全策って、ハグリッドのことだったんだね!」とハリー。
「魔法省の連中はaurorどもを送ってよこすと言ったんだが、ダンブルドアが、この俺がやるからいいって言ってくれたのさ」と嬉しそうに言うハグリッド。

「漏れ鍋屋」はハリーが初めて訪れたときとは大分様子が変わっていました。
店主のトムは憂鬱そうで、ハリーたちがただ通り過ぎるだけだと分かると、黙々とグラスを磨き始めます。
ダイアゴン横町自体が様変わりしていました。以前の様な活気は無く、店のディスプレイも魔法省の警告の張り紙やベラトリクス・レストランジェの動く指名手配写真で隠れてしまっています。
窓が閉まっている店もあります。一方、みすぼらしい小屋が何件も立ち並んでいます。
「オオカミ人間、ディメンター、インフェリに効果的」というメモが貼ってある店も。
怪しげな店の主人がジニーに首飾りを奨めると
ウィーズリー氏は「勤務中だったらただではおかない」と怒ります。
今は取りあえず時間が無いので、マダム・マルキンの店で新しいローブを手に入れなければなりません。
皆で同じ所に行くのは効率が悪いので、夫人の提案で子どもたちはハリー、ハーマイオニー、ロンはハグリッドと行動を共にしてもらい、ジニーと両親はみんなの分の教科書を買いに行くことに。
ウィーズリー氏は心配でしたが、ハグリッドは快諾し、別行動に移ります。
ダイアゴン横町を行き過ぎる人々は皆、足早で何かに怯えているよう。みんなグループ行動をしており、一人でいる者はいません。
マダム・マルキンの店に入ると、何やら聞き覚えのある声。
「子どもじゃないんだから、お母さん。自分の買い物くらい自分で出来るって」
「お母様は正しいですわ。もはや、お一人でうろうろ歩き回ってはいけないんです。
子ども扱いとか、そういうことでは−」とマダム・マルキン。
「いいから、ピンを刺さないように気をつけろ!」
マルフォイが、立派なグリーンのローブを身につけ、鏡に映る姿をチェックしていました。
ハリーたちに気づき、
「なんか臭うと思ったら、お母さん『汚れた血』が入ってきたよ」
マダム・マルキンがマルフォイに言葉を慎むように注意し、ハリーたちが杖をマルフォイに向けているのを見て、店で杖を抜くのは許さないと言います。
ハーマイオニーは、ハリーを止めようとします。
ナルシッサはハリーたちの元へやってきて、止めないと最後の手段を使わなければならないと言います。
ハリーは歩み寄ってベラトリクスと似たその傲慢で青白い顔をのぞき込み、
「へぇ、デス・イーターのお友達を送ってよこすってか?」と凄みます(笑)。
ナルシッサはなおも、杖をしまうように言いますがハリーが言うことを聞かないので
「ダンブルドアのお気に入りは自重することを教えなかったのね。いつでもダンブルドアガ助けてくれると思ったら大間違いよ」とのたまいます。
ハリーも負けていません。
「そう、いないさ。じゃあやってみろ!お前たちにアズカバンにペアで部屋を用意してくれるだろうさ!負け犬の夫と一緒にな!」
マルフォイが怒って何かを仕掛けようとしますが長すぎるローブでこけてしまいます(苦笑)
「母にそんな口をきくなんて許せない!」
ナルシッサは息子をなだめ、
「ポッターは愛しのシリウスともうすぐ会えるでしょう。私がルシアスと再会する前にね」
ハリーは杖を思わす振り上げますが、ハーマイオニーに制されます。
マダム・マルキンはオロオロしていましたが、何事も無かったように仕事を続けようとします。しかしマルフォイの腕にうっかりピンを刺してしまいます。
マルフォイは激怒し、ナルシッサはハーマイオニーを一瞥し、
他の店へと去っていきます。
その後、ハリーとハーマイオニー、ロンのローブのフィッティングをするのですがマダム・マルキンは混乱が収まらず、ハーマイオニーに魔女用ではなく男物のローブを売ろうとしたり。彼らを送り出してほっとしているマダム・マルキンの気配を三人は背後に感じていました。(続く)
Harry Potter and the Half Blood Prince ネタバレ PART9
<その2>
夫人のことにしてはどうもおかしいと思っていると、ドアが開き
本能的に寝具の中に身を隠すハリー。
ベッドに座っていたジニーとハーマイオニーはその拍子に床に落っこちてしまいます。
戸口には息をのむほど美しい女性、フルール・デラクアが重そうな朝食のトレーを持って立っていました。
そばにいるウィーズリー夫人は困惑したような表情。
フルールは問題ないといいあくまで優美な仕草でハリーに挨拶をします。
妹のガブリエラをおぼえているかと言うのでここにいるのかと尋ねると
「妹はここにいないわよ、おばかさんねっ♪」
聞けば、フルールはビルと結婚する事になったらしい。
ビルが仕事で忙しく、フルールは英語力が不十分なため(彼女はフランスの魔女でしたね)自分はグリンゴッツでパートタイムの仕事しかしていないから、
数日間家族とお互いを知るために滞在することにしたが、料理ぐらいしかすることがない。
「どうぞ召し上がれ!、アリー(ハリー)!」
ひととおりフランス語なまりの英語でまくし立てて、彼女は寝室から出て行きます。

気まずい雰囲気の寝室で
ジニーは「ママは彼女が嫌いなのよ」と言います。
夫人は否定し、たった一年の交際期間で、例のあの人がいつ襲ってきても、人が何時亡くなってもおかしくないこの時期に急いで婚約したことが気に入らないと言います。
ジニーはパパもママもそうだったんでしょと皮肉を言いつつ、フルールを「牛みたい」だと言います。
夫人はたしなめますがみんな吹き出してしまいます。
彼女の処遇には皆頭を悩ませ、どうしたら良いか話し合います。。
一緒に住むなんて考えられない、夫人が結婚を止めてくれたらいいのに。
トンクスをいつもディナーに呼んで、ビルがトンクスに惚れるようにしたらどうか、など(笑)
彼女はaurorで頭も良い、Triwizard選手権に選ばれたほど優秀。
トンクスのほうがいい。
Phlegmよりかはましだけどね。(酷っ)
とにかく酷い嫌われようです。

話題はトンクスのことに移ります。
彼女は最近笑顔を見せなくなり、モーニング・マートルより陰気くさい。
この話題はシリウスの件につながっているのでハリーは沈みます。
トンクスはシリウスの死は自分の責任だと思っていて生き残って罪悪感を感じている。
そのせいで以前のように変身術を操れなったのだとか。

話をしているとウィーズリー夫人が再び現れ、
ジニーに昼食の準備を手伝うように命じます。
ジニー曰く「アイツと二人きりでいるのがイヤなのよ!」

ハーマイオニーはフレッドとジョージが置いていった箱をのぞき込み
望遠鏡のようなものを取り出します。
夫人は彼らが商売の才があるといっていたけど、と言うと
ロンは「そんなもんじゃないよ!売り上げランキングに入ってるくらいなんだ」と言います。
パーシーのことを尋ねると、相変わらず両親とは冷戦状態らしい。
「ダンブルドアが言っていたけど、過ちを認めて人を許すことは正しく生きることより遙かに難しいって」とハーマイオニー。
「いかにもダンブルドアの言いそうな気休めだな」とロン。
ハリーは今年、ダンブルドアの個人レッスンを受けることになり、それはたぶん予言のせいだろうと言います。
「奴ら」が魔法省から盗もうとした予言。
ハーマイオニーは「もう粉々になってしまったから、ほんとうに何が書いてあったのかは誰にも分からないのよ」と言います。
ハリーは予言は正しかった、と言います。
ダンブルドアは予言でその役割を負っていたのでハリーに彼の宿命を告げた。
ヴォルデモートを倒せる者は自分であり、そうなったら双方無事ではいられないということ。
三人に沈黙が訪れます。
…直後、大きな爆発音が響き、ハーマイオニーが黒い煙の向こうに消えてしまいます。
ハーマイオニーはさっきの望遠鏡を持って、目に隈をつくって青あざをつくって現れます。
案の定、望遠鏡の片方から小さな拳が飛び出しています。
ロンは笑いをこらえながら「そのくらいの傷なら母さんが治せるよ」と言います。
ふたりはハリーに予言が恐ろしくないかと尋ねますがハリーは何となく予期していたことで、そうでもないといいます。
ひたすらハリーを気遣うハーマイオニーとロン。
その二人の温かさにハリーは安らぎを感じます。

話題はO.W.L(5年生の学位)の結果に移ります。
その結果はどうやら今日とどくようです。
ふくろう便がくるかどうか確かめに階下へ降りるハーマイオニー。
しかし彼女はその前にウィーズリー夫人に怪我の手当を受けることに。
「こんなんじゃどこへも行けないわ!」
フルールは
「ビルが言ってましたわ、フレッドとジョージはとても面白いんですってね!」
(空気ヨメ・笑)
「そうよ、おっかしくって息が詰まっちゃうくらいよっ」とハーちゃん逆襲。

夫人によるとまだフクロウ便はとどいていない。
O.W.Lの結果が分かるまで、皆そわそわしまくり。
ハーマイオニーはロンに結果を待ってるのはお前だけじゃない、とたしなめられます。
ハリーも結果が気になって食欲もなくなってしまいます。
そのうちにフクロウたちがやってきます。
おそるおそる結果を見る三人。
ハリーの成績はまぁまぁでなんとか合格。
ロンもなんとか合格のようです。
ハーマイオニーは浮かない顔です。たったひとつ、「優」が付かなかったことが悔しかったようです。
しかしこれで、晴れて三人とも最上級生。

ハリーは、ヴォルデモートに勝つためにはAurorになる必要があると思い、
それを目指して試験に臨みましたが、「魔法薬」が「良」だったため、その野望はついえてしまいました。
Aurorになれなければ、一体誰が予言に従ってヴォルデモートを倒し、かつ生き残ることが出来ようか。
ハリーの心中は複雑です。

この章のタイトルですが、フレムはフルールを悪く例えた呼び名で、excessは「行き過ぎ」ですが、直訳すると痰の過剰・笑。痰が絡んで息が出来ないってことなんでしょうか?よくわかりまへんm(_ _)m
Harry Potter and the Half Blood Prince ネタバレ PART8
第五章 An excess of Phlegm(フレムはやりすぎ)

フレム(ねばねばしたもの、痰)と呼ばれ嫌われている誰かさんの登場(笑)

<その一>

ハリーとダンブルドアは隠れ家にやってきました。
警戒している割にはあっさりとドアを開け、二人を迎え入れるウィーズリー夫人。
いつものように温かく歓迎します。
と、そこにはいつものメンバー以外の者が。
トンクスです。
トンクスは顔色も優れず、精気を失った様に闇に消えてゆきます。
ウィーズリー夫人はダンブルドアをもてなそうとしますが、これから行かねばならないところがあるとダンブルドアは断り、ハリーを託して去っていきます。
夫人はハリーを「まるでロンと同じおまじないにかかっているみたいに4インチも大きくなって!」と言いつつ、空腹なハリーのために食事を用意します。
ネコのジンジャーがいるのでハーマイオニーもいるようです。
一昨日ここに着いたばかりで、今は眠っている。まさかこの時間にハリーが来るとは
予期していなかったそうです。
夫人はハリーがスラグホーンを説得したことに触れ、彼は自分たち夫婦の担任であったと言います。
彼が好きかと言う問いにハリーが躊躇していると夫人は、
「あなたの気持ちはわかるわ。彼は魅力的なこともあるけどアーサー(ウィーズリー氏)は好きではない。魔法省は彼のお気に入りばかりがいるけど、アーサーには目をかけてくれなくて。でも彼の見込みが間違ってたってこと。アーサーは出世したのよ!」
と言います。
新任のルーファススクリムジャーが新しいオフィスをつくって、ウィーズリー氏は偽防御呪文・防衛物捜査取締局の長になったのだそうです。
夫人はたいそう誇りに思っているようです。
例のあのひとから身を守るグッズの偽物や粗悪品を取り締まる仕事の様です。
ウィーズリー氏は帰宅がいつもより遅れているようですが、まもなく戻ってきます。
警戒を厳重にしているため、明らかにお互いを確認しているにも拘わらず、
ふたりは合い言葉を交わします。
夫人はばからしいと思っているようですがウィーズリー氏は大まじめです。
「あなたが一番したいことは?」「飛行機が空中で止まっているところを目撃すること」
それは夫妻が二人っきりでいるときの呼び名だったり(笑)
Mollywobblesってなんでしょ?
モリーにくらくら?(爆)

すきです、ウィーズリー夫妻♪

夫人は「帰宅するたびになんでこんなこと…」と言いつつもまんざらではない様子。
挨拶を交わすハリーとウィーズリー氏。
ウィーズリー氏は毎日エセ防衛グッズを取り締まるのに多忙だと語ります。
今日没収したのは格安のメタフォル・メダル(首にかけると姿を変えられる)で、
それをつけた者たちは体中蛸のような吸盤だらけになってしまったとか。
「まるでフレッドとジョージが喜びそうなものね」と夫人。
しかし今日遅くなったのはそのせいばかりではなく、てんやわんやで、
しかし、魔法律執行局の助けでなんとか今日の所は帰宅できたそうです。

そのうちハリーは眠くなり、夫人はフレッドとジョージの部屋を空けてあるので
そこで休むように言います。
ふたりはダイアゴン横町にいて、自分たちの面白ショップの二回で寝泊まりしている。
夫人は初め賛成ではなかったけれど、二人にはなかなかの商売の素質があるようだと言います。

ハリーは夫人に言われたとおりにフレッドとジョージの部屋で休むことに。
ふと、枕になにか固いものが。
それは探ってみると中に棒状の紫とオレンジの菓子が。
それはゲロ味トローチ(爆)でした。

ハリーは眠りにつき暫くして、ドアがバン!と開いて
ハーマイオニーとロンが乱入。
再会を喜ぶ三人。
マグルの家はどうだったかとロンが聞きますが
「相変わらずさ」と答えるハリー。
ハーマイオニーはハリーの顔色を伺うような表情を見せますが
それはシリウスの件でハリーを気遣っているのだとハリーにはわかっていました。

「ダンブルドアと一緒だったんだろ?」と興奮気味のロン。
ハリーはそんなたいしたことじゃない、とスラグホーンの一件のいきさつを語ります。
ロンとハーマイオニーは、そんな気がしたと言います。
あのアンブリッジ先生は去ってしまったし、今、闇魔法防衛術の先生がいないからです。
スラグホーンはどんな先生かと尋ねられ、
「アンブリッジより酷い教師なんていないだろ?」と切り返します。
そのうち、ジニーがやってきますが何かいらついているようです。
「あのひとのせいよ。ほんとにアッタマ来る!あのしゃべり方!まるで3歳児扱いよ!」
ハーマイオニーも
「分かるわ。彼女ったら一人でで舞い上がってるんだから」
ハリーは彼女がウィーズリー夫人のことをそんな風に言うなんてと、あっけにとられてしまいます。

続く。
Harry Potter and the Half Blood Prince ネタバレ PART7
第四章 ホラース・スラグホーン

<その3>

スラグホーンの家を後にして、ダンブルドアはハリーを
「よくやってくれた」とほめますがハリーは否定します。
しかし「稼ぎたいならホグワーツに行くしかない」ということをホラースに気づかせたのだと言います。

ホラースは快適さを第一に考える人間であり、名のある成功した権力のある有名人が好きである。
自分がその者たちに影響を及ぼすのを好むが、決して栄誉を独り占めするわけではなく、
後ろに控えているのが好き。
かつてホグワーツでは様々な方面で抜きんでていたお気に入りの生徒たちを選んで
様々な分野で活躍するようにし、お互いに有益な情報をやりとりさせた。
そしてゴブリン諜報省のナンバー2の席に推薦されるようにし向けた。

ハリーはこんな妄想を抱きます。
巨大な太ったクモが蜘蛛の巣を張ってあちらこちらに糸を張り巡らせ
まるまる太ったハエをたぐり寄せている。

ダンブルドアはハリーに、ホラースに逆らうな、用心しろと言います。
間違いなくホラースの「お気に入り」にされるから、と忠告します。
なぜならホラースにとってハリーは宝石のようなものだから。
「選ばれし者」なのだから。
しかしハリーにとってその言葉は辛い思い出を蘇らせるもの以外の何ものでもなかった。

再びふたりはapparationの術で「隠れ家」へテレポートします。
ハリーにとって「隠れ家」は二番目にお気に入りの場所。
ロン、ハーマイオニー、ウィーズリー夫妻が待っているのです。

ダンブルドアは家に行く前に、話したいことがあるからと言って
ウィーズリー一家の箒置き場になっている石造りの建物に入ります。

ダンブルドアはシリウスの件に触れます。
ハリーの心は未だにそのことに敏感なままです。
「シリウスがもう僕に手紙を書いてはくれないと思うと辛いんです」
自分のことを良心のように思ってくれる唯一の人はシリウスだった。
かけがえの無い人を失ったことをかみしめるハリー。
ダンブルドアも同調します。
ハリーは堰を切ったように感情を爆発させます。

「身を潜めてるなんて出来ません!シリウスだって望んでやしない。
そんな暇はないんだ。マダム・ボーンズだって、エメリン・ヴァンスだって…
次は僕かも知れないんだ!だとしても、絶対に出来る限りの死喰い人を捕まえてやる。
ヴォルデモートだって!」

ダンブルドアはそんなハリーを頼もしげに見つめます。
デイリー・プロフェットの記事について触れ、ハリーが
選ばれし者であることはごく一部の人間にしか認識されてないと言います。
ハリーは誰にも言っていないと言いますが
ダンブルドアハ敢えてロンやハーマイオニーには話しておいたほうが良いと言います。
ハリーは友人を巻き込みたくないと言いますが
それは引きこもりたくないという自分の意志に反するのではと言います。

そして今年はダンブルドアの個人レッスンがあることを告げます。
内容については「まあ、あれこれと、な」と明らかにはしません。
代わりにスネイプから受けていたocculmencyは受けなくて良いと言われ、
ハリーはほっとします。

ダンブルドアは別れ際に
「隠れ蓑を常に携帯すること、隠れ家にいる間は厳戒態勢になっているので
アーサーやモリーにいろいろと不自由をさせることになる。
もちろんウィーズリー夫妻はハリーの安全を第一に考えているが、
甘えず自重するように。」
と忠告していきます。

納屋?のドアを開けると、台所の明かりが。
「さあ、いい加減『なんてやせっぽちなの』とモリーに言わせてあげないとな」

やっと終わりです。次章からはシンプルに・笑
はまりたかったけど
やぱ思った通りはまれませんでした(-_-)。

もう、こんなモノローグだらけの漫画にはまれるほど
ウブじゃないってことね(苦笑)。

でも、客観的に見て、若い子たちが「はまる」のも分かるかな。
精神的に未熟な世代と同じ目線でひたすら優しい眼差しで描いてるんだよね。

決して見放さずに。

親ならとっくに見放してるって(苦笑)

矢沢あいさんは深い愛情と根気のある方です。

これはなんですか、
試しに二人のナナを一話ずつ描いたら当たったから
今度は絡ませてみた、という流れなんですかね。

2巻は秀逸ですが
あとは、おばさん、読む元気が無いっす。
Harry Potter and the Half Blood Prince ネタバレ PART6
ついさっき、副題がthe Half blood Princeであることに気づきました(あほです)。

第四章 ホラース・スラグホーン

<その2>
ダンブルドアとふとっちょの老人が共に杖を振ると、たちまち
壊れてとっちらかっていた家具が全部元通りに。
壁に残った血痕を見つけて、ダンブルドアが何かと尋ねますが
老人はそれはドラゴンの血だと言います。
そうこうするうちに老人はハリーの額の傷に気づき、興味を示し始めます。
ダンブルドアはハリーを紹介すると、老人はここにやってきたダンブルドアの真意を理解したようです。
昔のよしみで一杯、というダンブルドアに渋々応じる老人。

彼の名はホラース・スラグホーン。
近況を尋ねるダンブルドアに
「胸が悪くてゼーゼーするし、リュウマチも患っている。昔のようには動けない。年だからね」
と答えますが
「その割りには我々をもてなす支度に3分もかからなかったではないか」とダンブルドアが突っ込みます。(笑)
「2分じゃ!」
なかなか負けず嫌いで、おだてに弱く乗せやすい性格のようで。
ダンブルドアはホラースに、「自分よりも衰えていない」となおも言います。
ホラースは反対にダンブルドアに引退を奨めます。
ダンブルドアの手には謎の傷があり、ハリーにはかなり痛々しく見えます。
「で、あの警戒ぶりはDeath Eater 対策だったのだろう?」とダンブルドア。
ホラースはこんな老いぼれを奴らがねらうわけがないとうそぶきます。
ダンブルドアはなおも「しかし君の有能さを、連中が弾圧政治や、拷問や殺人に生かそうとするのでは…」

しかし彼はDeath Eatersにスカウトされないように常にマグル(人間)の家から家へ
移住し続けてきたと言います。
この家のオーナーは今カナリア半島にバカンスに行っているので拝借しているのだとか。
ダンブルドアはそろそろ隠居生活にも飽き飽きしたころだろうからホグワーツへ…
とさそいます。
しかし、ホラースは、アンブリッジ先生に関する顛末を挙げて、断ろうとします。
ケンタウロスの群れと衝突したアンブリッジ。
彼は彼女が大嫌いだったと言います。
それを聞いてハリーは思わず吹き出します。

ダンブルドアは何を思ったのか突然立ち上がってお手洗いを拝借、と退席。
ハリーはホラースと二人きりになってしまいます。
初めは目を合わさない二人でしたが、ホラースが語り始めます。
ハリーが父に、瞳は母に似ていること。
彼女はホラースのお気に入りの生徒だったこと。
ホラースはスリザリンの寮長であったことや
かつてのお気に入りの生徒の名をあげ、今はどのような地位についているか
誇らしげに語り始めます。
どうやら彼は優秀な生徒を自分の周りに集め、立派になった彼らから何らかの報酬を得ていたようです。
虚栄心の満足感か、それとも実質的な利益なのか。

こういう人間って、いるよね(苦笑)。

ホラースはホグワーツの教師として復帰するのは気が進まないようです。
何故なら、それは騎士団に加わることに等しいからだと言います。
ハリーは教師になるからと言って騎士団に加わる必要は無いと言います。
ハリーはシリウスが長い間辛酸を味わっていた間、安穏と暮らしていたこの老人に良い印象を持っていません。
わざとヴォルデモートの名を口にして反応を楽しんでみたり。悪い子です。
ハリーは、一人でいるよりもダンブルドアのそばにいたほうが安全では、と言って説得します。

やっとダンブルドアが戻ってきて「マグルの編み物の本を読んでいて遅くなった」と言います。
編み物が趣味とは(笑)

ダンブルドアはさっさと帰り支度を始め、
ホラースが自分の申し出を受けてくれなかったのは残念だ、と言います。
慌てたのはホラースです。
態度を一転し、自分の身の安全の確保のためでしょう、
ホグワーツに復帰することを承諾します。
帰り際、ダンブルドアに叫びます。
「給料を上げてくれよ、ダンブルドア!」

またまた続く(汗)

要約の勉強をしたほうがよさそうですな(苦笑)。これじゃキリがないです:-)
Harry Potter and the Half Blooded Prince ネタバレ PART5
第四章    ホラース・スラグホーン

間が開きすぎですね(汗)
もう大分読み進んでしまって
またこれだけの章を読み直すのか…とちょっと遠い目(苦笑)
一度やったことを繰り返すのが苦手なので(-_-)
「あらすじ」を書くのは以外と難しいデス(^_^;)

******

<その一>(長いので分割・w)

ダンブルドアとダーズリー家を離れたハリー。
校外でダンブルドアとこんなに近くに接したことも
話したことも無かったので、(常に机を挟んでの対話がほとんどだった)
ハリーは少々妙な気分であり戸惑い気味のようです。

ダンブルドアはハリーにaparrationの術は習得済みか聞きますが
17歳以上の(魔法界の成人)魔法使いにのみ許された魔法のため、
ハリーはまだ使うことが出来ないといいます。
「ではわたしにつかまるがいい」
とダンブルドアはハリーとともにapparation。
この魔法は言ってみればテレポーテーション、
FFで言えばデジョンみたいなものでしょう。
移動中はかなりの違和感というか不快感を伴うようです。
身体があらゆる方向から圧迫されまくる感じ。
ハリー曰く「箒で飛んだ方がまし」。

ダンブルドアはこれから昔の同僚に会いに行くと言います。
ハリーは「何故建物の中へ直接移動しないのか」と尋ねますが
それはドアを蹴破って入るようなことに等しい行為なので禁忌なのだそうです。

ふたりは道々、魔法省の人事や厳戒態勢に入っている魔法界について話します。
魔法省発行のリーフレットにはInferiについてふれているがハリーにはそれが
何のことかいまひとつ分からない。
ダンブルドアは「それはcorpses(死体=ゾンビの軍隊?)だ。闇の魔法使いが操っている。
最近は見られなくなったが、ヴォルデモートが力を取り戻してからは、一個隊をつくれるほど人を殺している」

そのうちにこぢんまりした石造りの家に到着。
家の中は真っ暗で、家具という家具が荒らされたように散乱し、酷い有様。
Death Eater の襲撃にあったのでしょうか。
ハリーはここの住人はもう逃げ出したのでは、と言いますがダンブルドアは否定します。
そばにあった大きな肘掛け椅子に魔法の杖を向け呪文を唱えると、
「イテッ!」と叫び声を上げ、肘掛け椅子はたちまち一人のまるまると太った、禿頭の老人に変わります。
ダンブルドアが言うには、Death Eaterが襲ったのなら、闇の刻印がどこかにあるはずで、
どうやらこの老人は、それらの襲撃を恐れて偽装して身を隠していたようです。(続く)
Harry Potter and the Half Blooded Prince ネタバレ PART4
第三章 意思確認(will and won’t) その二

大して長い章でもないのに時間かかりすぎました(汗)

ダンブルドアはダーズリーの居間に通してくれるよう一家に頼みます。
ハリーはそんなことはどうでもいいから行きましょう、みたいな態度。
だからあんたはそこがあかんのや!(怒)

ダンブルドアはダーズリーにお茶を要求しますが
ダーズリーはそれどころではなさそうなので
魔法で「マダム・ロズメルダ製・最高級の完熟樫のハチミツ酒」を出して皆に振る舞います。

ダンブルドアはハリーに話し始めます。
それは主にシリウスがハリーに遺した遺産の数々についてでした。
ヴァーノン叔父さんはシリウスが死んだことを聞くと
「こいつの名付け親が死んだのか!?」と動揺します。
ハリーのことを思いやると言うよりは、もちろん、
やっかい払いを出来る唯一の望みを失った落胆と解釈するのが素直でしょう。

ダンブルドアは続けます。
黄金をグリンゴッツ銀行のハリーの口座へ移したことや
グリモールド・プレイス12番地の家もハリーに遺したこと。
ハリーは相続することは本意ではなさそうで
「それは騎士団の本部として使って下さい」と提言します。
しかしダンブルドアは訳あってそこは一時的に空けておいたと言います。
なぜなら、あの場所はブラック家の直系の男子が引き継ぐものとしていて、
シリウスの弟のレグラスには子どもが無いのでハリーに後を次いで欲しいと
望んでいるとのこと。
しかし、その場所には純血の者しか後を告げないように魔法がかかっている可能性もある。
その場合、最後の血縁者である従姉妹のベラトリクス・レルトランジェが相続することになる。
ベラトリクスはシリウスを殺した張本人。当然そんなことはさせたくありません。
(前回、ベアトリクスと表記しましたが、間違いです・汗)

ハリーが相続できるか否か確かめる方法があり、それは
召使いの妖精であるクリーチャー(kreacher)がハリーの命令を聞くかどうかで明らかになるのだそう。
クリーチャーは自分はベラトリクス様のもので、ブラック家にお仕えする身で、ハリーのものではないといろいろと抵抗しますが
ハリーはクリーチャーをそばに置いておきたくはなく、
「ホグワーツに行って、他の召使いの妖精たちが働いている台所で働け」というとあっけなくその通りに。
これでハリーが正統なシリウスの後継者であることが明らかに。
バックビークについても、ハグリッドに一任することにします。

話を終えると、ダンブルドアはハリーに荷造りを終えるように促し、こんどはダーズリーに向かって話し始めます。
ハリーは17歳になり、魔法界ではもう成人に達すること。
魔法界では、ヴォルデモートが復活しつつあり、臨戦態勢になっていること。
「あなたたちにハリーを大切に育てるようにお願いしたが、その通りにはしてくれなかったようだ。
どんなに酷い扱いをうけても、彼が成人するまでの15年間は少なくとも居場所を与えるように呪文をかけた。
その呪文も17歳になる瞬間に解けるだろう。これだけはお願いだ。17歳になる前にもう一度ここに戻って来させて欲しい」
ダンブルドアの本意は全くつかめません。
どうしてそうまでしてこのダーズリー家にこだわるのか。
そして今、何故ハリーを連れて行こうとするのか。

ダンブルドアはハリーに万が一のために隠れ蓑コートを持って行くように指示し、
持ち物はヘドウィグと共に先に魔法でトランスポートさせます。

唖然とするダーズリー一家を尻目に、
二人は夜の闇に姿を消します。
「さあ、ハリー。いざ夜の闇に紛れ、素晴らしく魅惑的な冒険の旅へ出発だ」
Harry Potter and the Half Blooded Prince ネタバレ PART3
第三章 意思確認(will and won’t) その一

場所は変わって、ダーズリー家。
ハリーは雑然とした部屋の窓辺で居眠りをしています。
周囲にはDaily Prophet紙が散乱しています。

見出しは
「ハリーポッターは選ばれし者か?」
「ファッジの後任にスクリムジャー氏」
「魔法省は生徒たちの安全に太鼓判」
ヴォルデモート復活の噂に、魔法界は何やら臨戦態勢をととのえつつあるようです。

ハリーは荷造りの途中だったのか
部屋のど真ん中には開いたままのトランク。
そのそばにはこんなリーフレットが。

魔法省発行
「闇の力から家と家族を守る方法」
そこには家を留守にするなとか
緊急時に備えて家族と打ち合わせをしておけとか
闇の印が現れたときには絶対に近づかないでaurorのオフィスに知らせよ、とか
周囲に不審な行動をとる者がいたら魔法法執行部に知らせよ等々、記してあります。

ハリーは数日前、ダンブルドア校長から手紙を受け取っており
その手紙にはこう書いてあります。
金曜の夜11時にプライヴェット・ドライヴにハリーを迎えに行く。
休みの残りを別所で過ごすため、だそうです。

一生徒のために校長直々のお迎えとは。
ハリーもたいしたものです(苦笑)

11時の約束だったのに
12時近くになっても現れないので
ハリーはとうとう待ちくたびれて眠ってしまったようです。
旅の支度が途中なのも
この手紙が本当にダンブルドアからなのか
それとも罠か冗談なのか疑っているからのようです。

やがて階下のドアを叩く音が。
ダンブルドアがどうやら本当にやってきたようです。
校長だかなんだか知りませんが、いくらなんでも真夜中の訪問はマナー違反でしょう(笑)
ヴァーノン叔父さんでなくても怒りますって。
その上、ハリーはこのことを何もヴァーノン一家に知らせてないんですから。
いくら信用してないとは言え、雨露しのげて一応食事ももらってるのに
あんたそりゃないでしょ、と小一時間(苦笑)

ダンブルドアは叔父さんに
「何年ぶりかのう」みたいな挨拶をします。
そういうえばこの家族は(特にペチュニアおばさんは)
全ての事情を理解したうえでハリーを預かった、と前巻でダンブルドアが明らかにしていますが
相変わらずのスノッブぶりは
この作者、アフォはあくまでもアフォ、ださいヤツは最後までダサイというスタンスを崩すつもりは
さらさら無いようで、どんでん返しはさいごまでなさそうですなぁ(爆)

続く。
Harry Potter and the Half Blooded Prince ネタバレ PART2
第二章 spinners end

このspinnersの意味がいまいち定かでないのですが
回り回ってたどり着いた先、ってことなんでしょうか?
それともハリポタでなにか特別な意味があったかな…?

場面はマグルの総理大臣の執務室の窓から見える
荒涼とした風景から。
窓辺からカメラが外の風景を追い、
建物の外の遠景まで引いていくような描写が、
なんだか映画の脚本バリです。

視点は川岸の一匹の狐に。
すぐにその傍らに2人の魔女が現れ、その狐を虫けらのように殺してしまいます。
何かに取り憑かれたように先を急ぐ女性ナルシッサと、
それを制するベアトリクス。
ふたりは姉妹のようです。

「シシィ、ダメよ。そんなことをしたら、Dark Lord(ヴォルデモートですね)を信用していないことになるわ」

彼女たちは、「あちら側」の魔女のようです。

ナルシッサは姉の制止を振り切り、
結局ふたりはある煉瓦造りの一件の家を訪ねます。

そこにはなんとセブルス・スネイプが!

今まで灰色のキャラクターであったスネイプ先生が、
ここで真っ黒だったことが早々と明らかになってしまいました。
二人の魔女はヴォルデモートに仕えており、
アズカバンでも彼と共にDementorの脅威に耐えながら辛い日々を過ごしたそうです。
そんな二人は、ホグワーツで安穏とダンブルドアのスパイをしていたスネイプのことを良く思っていません。
今まで何度もヴォルデモート復活のチャンスがありながら
それを逃してきたスネイプをふたりは責め立てます。

スネイプはふたりの魔女の質問をのらりくらりかわしながら、
不死鳥の騎士団のひとりになりすまして貴重な情報を
ヴォルデモートに「直接」手渡していたことを明らかにします。
ダンブルドアの欠点は人をたやすく信用することであり、
今は老いて力も弱まり、
前回のヴォルデモートとの戦いでかなり体力を消耗していると告げます。

ベアトリクスはスネイプの言い分に満足はしませんでしたが
ナルシッサにはスネイプに何か頼み事があって来たようです。
それは、一人息子のドラコをヴォルデモート復活に利用する計画を止めてくれというもの。
失敗したら死あるのみのミッションです。

ベアトリクスは、自分に息子がいたら、喜んで差し出す、名誉なことだと言います。

ナルシッサは必死でスネイプに懇願します。
「ドラコを守って下さい。そのためにunbreakable vow(破れない誓い)とたてて欲しい」

スネイプは一瞬ここでとまどいを見せます。
しかし、結局熱意に負けて誓いを立てることに。
それぞれの魔法の杖から光線(炎)を発し、鎖のようにつなぎ合わせて誓います。
「最善を尽くしてドラコをサポートし、ミッションに失敗しても、彼を決して傷つけない」
スネイプは誓いを立てます。

スネイプが本当に真っ黒なのか、
それとも二重スパイなのか、未だ分かりません。
誓いを立てる前の一瞬のたじろぎが
もしかしたら…という気持ちにさせます。
Harry Potter and the Half Blooded Prince ネタバレ PART1
ハリポタの最新刊、「混血の王子」手に入れて読み始めました。
「賢者の石」からずっと本家UK版・Bloomsbury社のを読んでいます。

翻訳することはできないので
一章ごとに「あらすじ」を紹介してみようと思います。

言い訳ですが
実はハリポタは日本語で読んだことがありませんので
様々な魔法用語なり、人物名なり、組織やキャラクター名(Dementor、Aurorとかね)なり、なんと訳されているのか分かりません(^_^;)
それから、既刊の巻も読んだそばから詳細は忘れてます。(爆)
たぶん??なところもありますが斜め読みなので細かいところは突っ込まないで下さい(^^;)
間違いに気づいたらその都度訂正いたします。

☆☆☆

第一章 The Other Minister(もう一方の大臣)

場面はマグル(人間)の世界の総理大臣が大統領からの電話を待っている所から始まります。
つい最近国内で怒った大惨事「ブロックデール大橋の崩落事故」で多くの市民が犠牲になり、彼や政府はその責任を負う羽目になりそうです。
7月も半ばだというのにあたりは暗く、陰鬱な雰囲気に包まれ、
何か良からぬことが起こりそうな予感がします。
と、出し抜けに執務室の壁に掛けてある肖像画がしゃべり始めます。
「緊急会議です!応答されたし。敬具、ファッジより。」

ファッジとはコーネリアス・ファッジ、魔法省の大臣ですね。
魔法省はどうやら、この大臣の前任者のころから
マグルにこれまで起こった事件(ハリー生き残りの件、シリウスの脱走の件、実は無実だった…などなど)や、または起こりうる災いについて逐一をとって報告をしていたらしいです。

人間界とは一線を画していたと思っていた魔法使いの世界ですが、実はマグルとも常にコンタクトをとって
情報を共有していたということですね。

今回の報告はいつにも増して深刻です。
「例のあの人」が復活する予兆があり、
国内に立ちこめる霧はDementorの仕業であり、
アズカバンで囚人を監視していたはずのDementorが市街地にあふれ出し人間界を巻き添えにとんでもないことが起こるかも知れないと警告します。

ファッジは魔法省大臣を三日前に辞任し、今度は後任にスクリムジャーというなかなかの切れ者が。
外見は老いた獅子、といった所でしょうか。

さっそく大臣を訪れた彼によって、大臣の周囲で働く者たちも、実は魔法使い、Aurorだったことが判明し、スクリムジャーは強引に大臣の周辺の人事に干渉し、自分の都合の良いようにしてしまいます。

ふつうの人間を装って、人間界の動きを監視していたとは。
少々気味が悪いです(苦笑)

大臣はスクリムジャーに
「あんたたちは魔法使いなんだから何でも出来るはずだろう!」と言いますが
スクリムジャーは「始末が悪いのは、敵さんも魔法使いだと言うことさ」と言い残して去っていきます。
人種差別を助長するという理由から絶版になっていた
絵本「ちびくろさんぼ」が復刊するそうですね。
おめでとうございます。

私も幼少時、あの赤い装丁の岩波書店版を愛読させて頂きました。
懐かしさとともに、情報ソース豊かな現代のお子様たちに
「正しく」受け入れられることをお祈りいたします。

で、差別云々ですが、岩波版の絵柄からして、
黒人というか肌の色が濃い人種に対して、ある程度の差別意識、
またはステロタイプな見解があったのでは、ということは、
正直、大人になった今では否めないこともたしかです。
これを読んだ児童は少なからず肌の色の違う人を記号的にとらえてしまう羽目になったことも理解できます。

で、子ども時代、私自身これを読んで何を思ったか。
「私も虎のバターで作ったホットケーキ、山積みしてたべたぁ〜〜〜い!!
さんぼ、うらやましすぎ。(←今風・笑)」

こんなもんでしょう(爆)。

そして、日本人の方が描いたという挿絵に関しては、
可愛らしくて何度も読み返した記憶があります。

可愛く描かれているから許されるのか、という問題もありまね。
たとえば、日本人が
’Tiny little yellow monkey’なんてタイトルの絵本で、
出っ歯でつり目(白人さんがとらえるステロタイプな黄色人種)で着物をだらしなく来た子どもに描かれていたら、
日本の文化からは到底考えられない宗教観で神秘的に描かれていたらどう思うか、なんですけど…

まぁ、卑屈に苦笑いするしかないですねぇ(笑)。

実家に帰ると昔の絵本がわんさかあって、
アラビアンナイトの絵本なんかスゴイですよ。
「気味の悪い○×んぼうとおきさきがなかよくしていたのです」
「王様は(無抵抗の)○×んぼうにきりつけてころしてしまいました」
もちろん王様はヒーローに描かれています(絶句)。
今だったら焚書モノです。

今の時代、先にも描いたように情報がいらんほどあふれて居るんだから、子どもだって自分で正しい世界観を築くでしょう。
一番始末に困るのは、復刊したからといって「良いもの」だと思いこむことですな。
その辺のチョイスは冷静にしてあげたいものです。

Good Luck

2005年4月8日 読書
タイトルと装丁を見て、セカチューの親戚みたいな小説かしらと思ったら大ハズレでした。
ビジネスマン必読のファンタジーって感じですね。

ニューヨークのダウンタウンで再会する、成功者と非・成功者の友人ふたり。
成功者の友人が語る物語に、実際どれだけの人が素直に耳を傾けられるだろうか。

手にした者が幸運を掴むことができるという魔法のクローバーを求めて、二人の騎士が旅に出る。
黒騎士ノームは野心家だ。与えられた課題は必ずやり遂げると意欲満々で、それを態度に表すことが出来る。
白騎士シドは控えめで、一見なにを考えているのか分からない。
7日間のうちにクローバーが芽生えるという魅惑の森で、この二人がとった行動とは…。

実にベタな話なんである。
要するに、任務を遂行することのみが目的とする者と、
出会った者たちと共生しながら、お互いを高めながら、何もないところから何かを作り出す信念と勇気を持つ者の差をファンタジーの話法で語っているのだ。

もしかしたら、黒騎士・白騎士の二極分化でなく、
最後は融和し合ってものすごく意外な結末になるのかもと思ったら全然違いました(苦笑)。
むしろすごく説明的&説教的で、すこし行間読ませた方がいいんちゃう?と思ったり。

こんな話を成功者から聞かされたら逆ギレしそうじゃんと思ったら、一応そんなフォローが入っていて、うまいなあ、とも思う。

下ごしらえをする者として描かれている白騎士がクローバーをゲット出来るのは、「下ごしらえ」をしている意識がない純粋さ故でしょう。
現実にはもっとグレーゾーンでさまよう人もあり、
白騎士が下ごしらえしたものを横からかっさらって行く者あり、ですから。

こんな物語で人生変わるほど純じゃないけど、
世の中の殆どの人が黒騎士だろうと思われるので、視野を広げるには良いんではないでしょうか。

訳文がナチュラルで歌うようでとても読みやすいです。
「トレジャー・プラネット」のノヴェライズをされた方だそうです。素晴らしいですね。

柔らかな頬 (下)

2005年1月24日 読書
ISBN:4167602075 文庫 桐野 夏生 文芸春秋 2004/12 ¥590

ハードカバーか文庫かと言われれば迷い無く
「文庫本派」です。
仰々しい装丁と質感に騙されるのはイヤなのと、持ち運び便利さが最優先な実用派なのです。
いつでも読みたいときにバッグに忍ばせていたい。
ハードカバーで読みたい本があっても殆ど買わず、文庫化を待ちます。

で、待ち続けたこの作品。
やっと読むことが出来ました。

幼女失踪事件という悲痛な事件から端を発するお話なのですが
謎解きミステリーかと思いきや実はそうでは無かったのが意外というかちょっとがっかりかな。

子を失った家族、愛欲の果てに崩壊する理想の家庭、死に行く人間と生きながら死んでいるも同然の人間たちをひたすら乾いた視線で切り込むように描いていく。
結局、最後まで誰が犯人なのかハッキリしたことは分かりません。消去法でいけば絞り込むことは出来るのですが、それよりなにより、「跡形もなく忽然と消失してしまった」ことへの納得の行く説明が欲しかったかも。

母親の情事を身近に察し。「母に捨てられた」と感じる5歳児の孤独と絶望感。
手を下したのが誰であろうと、彼女の救いは「死」しかなかったのかもしれないと思うと、主人公の犯した罪の深さは許し難い。
小説を愉しむと言うよりは、エゴイストばかりの登場人物に腹が立ったかな。それは小説としてものすごく良くできているとも言えるけれど、あまりの後味の悪さに少し閉口気味デシタ(-_-)。

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