〜ほしのむすめたち〜カナダ・インディアン(イヌイット)の物語
2004年6月18日 読書昨夜子どもに読み聞かせした絵本。
「ほしのむすめたち」(カナダ・インディアンの物語)。
カナダ・インディアン(イヌイット)といえば
ディズニー・アニメ「ブラザーベア」のモチーフになった部族である。
「ブラザーベア」の結末に?????となり
それでいいのかと小一時間キナイを問いつめたくなった人は多いのではないか。
しかし、この絵本を読むと、
映画で描かれていた、シャーマニズムの精神、人が動物に姿を変えるトランスフォーメーションの概念が
、彼らの生活の中や物の考え方にごく自然な形で受け入れられていることが分かる。
「ほしのむすめたち」は、天からやってきた娘(宇宙人?)をさらって妻にした狩人の話だ。
話の中ではミステリーサークルのようなものも登場する。
狩人の妻となったほしのむすめは天が恋しくなり子どもを連れて天界へ帰ってしまう。
妻が忘れられない狩人に天界から科せられた義務は、
地上の全ての生き物の体の一部を天界に持ってくること。
狩人はそれを実行し、天界の者がその体の一部を手に取るとその動物にトランスフォーメーション、こうして天界にも地上と同じ生き物を作ることに成功する。(まるでクローンですね)
ここまではいい。
問題はその後だ。
ここで三人は地上に帰り何時までも幸せに…という
人間のご都合主義的ハッピーエンドを期待するのが
人情ってもの。
しかし、物語は「なんでこうなるの!?」という方向に進む。
狩人と、妻と、その息子も動物のからだの一部として
白い鷹の羽を手に取るのだ。
そして三人は白い三羽の鷹となって、天と地の間で何時までも幸せに暮らしました。END。
こんなハッピーエンドがあるのかとしばし唖然。
ブラザーベア」のエンディングでも複雑な気持ちにさせられたが
コーダはめでたく人間の子どもになって、
デナヒ・キナイ・コーダの三人兄弟は何時までも一緒に仲良く暮らしました、なんて終わり方にならなかった(なり得なかった)
訳が少し分かった。
ネタバレになりますが
映画ではデナヒ曰く
「キナイはクマたちと(残りの人生を)くらした」
とあるので
誤解している人もいるようだが、決して人間と大団円で暮らした訳ではない。
動物を「狩る」立場の人間とは決して相容れない立場にお互いなってしまったのだから。
そういう意味で「ブラザーベア」のエンディングは切ない。
しかし、人間も、動物も自然の一部であり共存していかねばならない、そのことを受け入れ身を捧げたキナイの決断は清々しく、心を打つ。
「ほしのむすめたち」を聞き終えた子どもは
決して「そんな終わり方ヤダ、かわいそう」などとは言わないのだ。
「ほしのむすめたち」(カナダ・インディアンの物語)。
カナダ・インディアン(イヌイット)といえば
ディズニー・アニメ「ブラザーベア」のモチーフになった部族である。
「ブラザーベア」の結末に?????となり
それでいいのかと小一時間キナイを問いつめたくなった人は多いのではないか。
しかし、この絵本を読むと、
映画で描かれていた、シャーマニズムの精神、人が動物に姿を変えるトランスフォーメーションの概念が
、彼らの生活の中や物の考え方にごく自然な形で受け入れられていることが分かる。
「ほしのむすめたち」は、天からやってきた娘(宇宙人?)をさらって妻にした狩人の話だ。
話の中ではミステリーサークルのようなものも登場する。
狩人の妻となったほしのむすめは天が恋しくなり子どもを連れて天界へ帰ってしまう。
妻が忘れられない狩人に天界から科せられた義務は、
地上の全ての生き物の体の一部を天界に持ってくること。
狩人はそれを実行し、天界の者がその体の一部を手に取るとその動物にトランスフォーメーション、こうして天界にも地上と同じ生き物を作ることに成功する。(まるでクローンですね)
ここまではいい。
問題はその後だ。
ここで三人は地上に帰り何時までも幸せに…という
人間のご都合主義的ハッピーエンドを期待するのが
人情ってもの。
しかし、物語は「なんでこうなるの!?」という方向に進む。
狩人と、妻と、その息子も動物のからだの一部として
白い鷹の羽を手に取るのだ。
そして三人は白い三羽の鷹となって、天と地の間で何時までも幸せに暮らしました。END。
こんなハッピーエンドがあるのかとしばし唖然。
ブラザーベア」のエンディングでも複雑な気持ちにさせられたが
コーダはめでたく人間の子どもになって、
デナヒ・キナイ・コーダの三人兄弟は何時までも一緒に仲良く暮らしました、なんて終わり方にならなかった(なり得なかった)
訳が少し分かった。
ネタバレになりますが
映画ではデナヒ曰く
「キナイはクマたちと(残りの人生を)くらした」
とあるので
誤解している人もいるようだが、決して人間と大団円で暮らした訳ではない。
動物を「狩る」立場の人間とは決して相容れない立場にお互いなってしまったのだから。
そういう意味で「ブラザーベア」のエンディングは切ない。
しかし、人間も、動物も自然の一部であり共存していかねばならない、そのことを受け入れ身を捧げたキナイの決断は清々しく、心を打つ。
「ほしのむすめたち」を聞き終えた子どもは
決して「そんな終わり方ヤダ、かわいそう」などとは言わないのだ。
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