オイディプス王

2004年5月28日 映画
「にほんごであそぼ」でおなじみ、
野村萬斎さん主演のギリシャ悲劇。
今再演の真っ最中みたいで、1ファンとしては是非立ち見でもいーから見てみたいところ。
平日夜なんて無理だけど。

衛星でオン・エアされた時に初演時のものは見た。
オイディプスは実の父を殺し、実の母を娶るという数奇な運命を背負った王の悲劇を描いたものなんだけど、
「自分とは何者なのか」とひたすら追求するオイディプスと
伝統芸能を伝承する使命を負って生まれた萬斎のアイデンティティを追求している姿とが重なって、演技がどうのこうのじゃなく
その存在感だけで持っているような危うい感じが良かった。

で、昨年は「ハムレット」をおやりになったようだが
これは激しく微妙。
オイディプスの時も、「周りの役者さん、スゲーうまい」と
ヘンに感心したものだが
ハムレットに至っては
「が、学生演劇ですか?」とまで(以下略)。

う〜ん、やっぱり、この方は根っこがすごくまっすぐで明るいんだろうな。
で、他人をののしったり、歯ぎしりするほど憎んだり、
他人から見捨てられそうになったり、嫉妬に燃えたことも無いんだろうな。

映画「陰陽師」でみせた身のこなしの美しさもオーラも、
3作目ともなれば(あればだけど)もうそれだけじゃ通用しないよね。
伝芸のベースに固執することなく、謙虚にいろんなことを吸収してもっともっといい役者さんになって欲しい。

超個人的希望だけど、
「ルパン3世」の実写版でルパンやってほしいかも(爆)。
いや、それくらい元キャラ破壊したほうがいいという話(苦しい?)。

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